安藤店長の事件簿~事件はホールで起こっている~パチンコ店も粋なことするんだぜ編

ふぉふぉふぉ!パチンコ・スロット打ってますか??

安藤店長です♪

前回に引き続き、事件簿第二弾をお送りしたいと思っておるのじゃ♪

猛暑にコロナに台風に…とんだ夏だったが大きなリニューアルや新店開店などもなく、

マイホで稼働した方が多かったのではないかな??

コロナ禍がゆえに、今年はいけなかったのだが安藤は毎年、前にいた法人で最初に店長になった地域に行くのじゃ。

離れた地域なので(田舎)泊りがけで行くのだが、ある伝説のお客様に会いに行く。

夏の暑さがその方を思い出させるのじゃ。

レジェンド貯玉KING 吉田さん

吉田さんと出会ったのは10年ほど前。

尖っていた安藤店長はイケイケの副店長だった。毎日来る吉田さんは必ず「貯玉」して帰る。

カワイイお爺ちゃんだ。

温和で、いつもニコニコ。部下へピリピリしていても、「安藤君、顔が怖いよ」とニコニコしながら言われると自然に笑顔になる。

常連様のデータ(名前や好きな機種、たばこ、コーヒーの種類など)は常に頭に入れており、吉田さんとの会話はいつも楽しかった。

ほんと画像のような吉田さん。

遊技するのはジャグラーか海物語。

戦後に登場したパチンコ。

手打ちの時代から遊技されている吉田さんは生き字引だ。

POT読者に「初代ジャグラー」を打ったことがある人はいないだろう。

初代海物語、初代ジャグラーからこよなく愛し、必ず2機種を触って帰る。

定休日以外の毎日だ。

そんな吉田さん。あだ名が「貯玉KING」。

景品交換するのは稀で、お孫さんや曾孫さんへお菓子や玩具を交換するときのみ。

赴任してすぐのころ、カウンターで玩具の交換に当たった際、貯玉数を見て度肝を抜かれた。

4円パチンコ 42万発

20円スロット 26万枚

金額換算すると高級車1台分…3度見ぐらいした記憶がある。

貯玉補償基金とは

話はそれるのじゃが、多くの「貯玉システム」を導入している店舗は「貯玉補償基金」に加入している。閉店ややんごとなき理由で「交換」ができないときに代わりに貯玉清算してくれるところじゃ。ただし「上限」と「条件」がある。

上限はパチンコ・スロット併せて100万円分まで。条件は「全て一般景品のみ」。

この一般景品とは「金のペンシル」「金景品」ではなく、「玩具」や「食料品」などの景品のことで「換金」はできない。金額と条件を確認しなくては「段ボールいっぱいの缶詰に交換」というともあるので注意してほしい。

なぜ貯玉のみなの?吉田さん

大口の貯玉KINGに一度聞いてみたことがあるのだが、「吉田さん、なぜ交換されず毎日貯玉なのですか?そりゃ店からすると有難いのですが…」

「安藤君、毎日わしが来ている証拠になるじゃろ?ラジオ体操のハンコみたいなものじゃよ」と言われた。

貯めることで、毎日来ていると店側にも教えてくれていたのかな。

ただ…貯玉の数じゃないよ!!吉田さん!!

笑顔で厳しい吉田さん

吉田さんは毎日きれいな格好で来る。

髪の毛も整え、清潔なおじいちゃん。髭もいつも剃って身ぎれいだった。

ある日、連勤続きで疲弊していた安藤は髭を剃らずにホールに立っていた時、

「安藤君、毎日勤務で大変なのはわかる。だが身だしなみには一番注意しなさい。君は多くのお客様に見られている。君が店の看板なのだよ?」

と叱られた。「申し訳ありません。言い訳にしかなりません。」と謝ると、すぐに近くのコンビニで髭剃りとジェルを買ってきて「差し入れじゃ」と渡してくれた。

情けない思いで涙した。

従業員教育をしていただけるお客様は多い。

ありがたいことだ。後にその時代の上司に聞くと、皆指導されたそうだ。

靴が汚いやシャツが黄ばんでいると小言のように叱られる。

そんな日々があっという間に過ぎたころ、安藤は店長に昇進し初の店長職に。

それから数か月後、吉田さんの皆勤賞が止まった。

月曜日、火曜日…毎日来ない。

多くのスタッフが心配になっていたある日。

カウンターに一人の女性のお客様が「安藤店長とお話がしたい」と来店された。

1枚のカードをもって。

その方は吉田さんの娘さんだった。

「店長の安藤です。お待たせしました。」

「私、吉田の娘で○○と申します。生前は父が大変こちらでお世話になりまして…」

「え?まさか…」

「ええ、2週間前にこちらへ来る途中に倒れまして。搬送しましたがすぐに息を引き取りました…」

唖然とした。いや何も言えなかった。言葉が出ないのだ。

「不躾なお願いなのですが、父はこちらのお店をこよなく愛しておりました。安藤さんのお話も多く聞かされました。折り入ってお願いがありまして…

納骨に際し、こちらの玉とメダルを分けていただけませんか?父が好きだったものを一緒にお墓に入れたいのです…ご迷惑でしょうか?」

上司の許可が必要な案件だったのかもしれない。

だが、安藤はすぐに用意した。断る理由などないから。

事後報告で良い。すぐに玉100発とメダル30枚を小さな箱に入れてお渡しした。

「このカードは店に返せと父の言いつけがありまして…」

と貯玉カードを渡された。

いやいや…半端ない額の貯玉だぞ?娘さんに言ってないのか?

中身と経緯をお話しし、本人のみの交換が可能なことを説明した。

だが吉田さんはもういない。どうする?どうする?

「2日お時間をください。上司と話をさせてください。」

ということで緊急会議が社長も入れて始まった。

高額なうえ、親族とはいえ本人以外の方。どうする?

社長が開口一番。

「交換しなさい。で娘さんと一緒に景品交換所へ行き、墓前に備えさせていただきなさい。吉田さんが生きた証なのだから」

と。粋な答えだ。こんな上司の下で働けたことを今も誇りに思っている。

その後、娘さんと交換しご自宅まで送り届け仏壇にお参りさせていただいた。

ニコニコの吉田さん。今もあの方の笑顔を忘れない。

毎年、伝説のお客様の墓前に会いに行っている。

師匠といっても過言ではない。

娘さんと昔話をして笑って偲ぶ。

だんだんお父様に似てきた娘さん。パチンコをはじめて今ではプロ並みの立ち回りだ。

血は争えないものだ。

まとめ

今回はしみったれた安藤の昔話になってしまったが許してほしい。

吉田さんに会えなかったことがこの記事を書かせたのかもしれない。

後日談だが…自称霊感が強いスタッフが吉田さんが来店しなくなった日の開店してすぐにおかしなことを言っていた。

「店長、今日も吉田さん朝から並ばれてたんですよ。ただニコニコじゃないんですよね。なんかさみしそうで。で開店してお声がけしても無視で…ですぐに帰ったんです。なんか変だなぁ…」

今でも娘さんとこの話をするのだが、来られてたのでしょうね。

愛する店に。

コロナが落ち着いたら会いに行きます。

安藤店長
この記事を書いた人
業務:某県にて800台クラスのパチンコ店長 ユーザーを大事にするpot物書き 身長175cm体重106kgの安西監督そっくりな見た目のアラフォー男子 若いころは「専業もどき」なヘビーユーザー 羽根モノをこよなく愛し、メンテナンスには定評あり。 自称、情報の鬼 様々な情報を駆使し営業、コメントに生かす日々 バツ1婚活継続中 「負けない努力が勝利を導く」「情弱は何してもダメ」が座右の銘。